M.A.Y. blog

札幌のTRPGサークルM.A.Y.のブログです。

おしらせ

2006年7月30日(日)コンベション開催決定!
このたびM・A・Yでは、久しぶり(10年ぶり!?)にコンベションを開催することとなりました。
当日は「ウィザードリィ」「ガンドッグ」「迷宮キングダム」ドラゴンォーリア」「スーパーロボッット大戦」などを予定していますので。どうぞお気軽にご参加下さい。


次のセッションは上記7月30日(日)となります。詳しくはこちらへ

 <原稿提供者のみなさま>リプレイ小説、アースドーンの連載が終了しました。記事を提供いただきMAY一同、この場を借りてお礼申し上げます。


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魔法の水<3>(T&Tリプレイ小説)

NBさん作

リグマロールの町は、二つの川が合流する地点に位置する。
 右岸側の支流をはさんで広がる森は人の森である。日々、木こりは木を求め、猟師は獲物を求める。町の娘たちは、毎日朝夕に、森に無数に噴き出す泉に、水汲みに赴く。対して、左岸側の支流の向こうに広がるのは「聖なる(ホーリー)」エルフたちの森である。耳のとがった森の住人をおそれ、人は森に立ち入らない。川の流れて行く先には、険しい山容がそびえ、ドワーフたちが、鍛冶の楽を響かせている。

この豊かな地には、目に見えない支配者が君臨していた。
 その名をミライゼルといい、偉大なる魔術師だと言われている。その存在は謎に包まれており、実在すら定かではない。ただ、その弟子を名乗る3人の魔術師と、時々下げ渡される魔法の品物によってのみ、その名を広く知られていた。
 よって、事実上の町の支配者は、3人の弟子達ということになる。
 その一人はアインゼンステイン。昔捕らえたゴブリンを身近に召し使うという、変わり者のドワーフの鍛冶屋で、魔法の道具の作製を得意とする。ゴブリンのマッツーは、一応弟子ということになってはいるが、事実上は走り使い以外の何者でもない。
 次の一人は、エルフの純血種である誇り高きハイ・エルフのハイロスーである。魔法ギルドを束ねる重鎮であるが、自分の名前を人間に舌足らずに発音されるのを嫌い、ただ「大師」と呼ばせている。
 最後の一人は、すでに出てきた「石頭亭」の主人、ウッド・ゴーレムのレゴー・ドムーである。
《オゴリデス。ガンバッテクダサイ》
 ぎしぎしと不自然な発音で言い、ドムーがきしきしと身体を鳴らした。会釈のつもりなのかもしれない。使い魔の猿マンキーが、酒の入った6つの木のカップを、器用に新顔の客達の前に並べていった。これから初めて貸兵所に向かう若者達への、恒例の励まし「おごり酒」である。
「じゃあ、俺たちの門出に」
「カンパーイ」
 酒は度数が強いものではない。彼らは速やかに一杯を空けると、たん、とカップを置いて立ち上がった。ついに、その時が来たのだ。
 貸兵所は、丘を下っていった麓に立っている。何の変哲もない、狭い普通の店のたたずまいだ。中に入ると左側にカウンターがあって、係員が座っている。右側の長い机には、直系10cmほどの水晶玉がいくつか並んでおり、その一つ一つに仕事の内容が記録してあるのだ。コマンドワードを唱えて覗くと、記憶させてあった映像が動き出す。
 「初心者向け」というコーナーにおかれた水晶玉は、2つしかなかった。
「あ、養鶏屋の爺さんだ」
 早速一つをのぞき込んだパケットが、はしゃいだ声をあげる。
「こっちは、エラっそーな態度の、どっかで見たような顔のドワーフのオヤジだわ」
 シュガーがもう一つを覗いて、言った。
 映像は水晶の中を見ている者にしか見えないが、音は周囲にも聞こえる。
[この間から、うちの鶏が狼に襲われて困っているんじゃ。何度も何度も襲われて、鶏を何羽もかっさらっていかれた。このまま被害が続いたら、わしは破産してしまうかもしれない。どうか、狼を退治して欲しいんじゃ……]
「ひゅーっ、爺さん、困ってそう。切実だね、こりゃ」
 よほど情けない顔で訴えているのか、パケットが短く口笛を鳴らす。
[うちのバカ弟子が、1週間前から帰って来ないんだ。まあ、わしの魔法をもってすれば、探すなどわけないことなのだが、それでもいささかの手間はかかる。わしは忙しいし、貸兵所に何か仕事を回して欲しいと頼まれたものだからな。まあ、見つけたら、報酬は払おう]
「なんか……態度でかい。不愉快だわ、このオヤジ」
 シュガーが不機嫌を具象化したような表情で、水晶玉から顔をあげる。
「どうしようか……」
 彼らはしばしその場で協議した。
「そりゃ、人探しの方が危険はないだろうけどさ……」
「……だよな」
 せっかく貸兵所に来たのに、やってもやらなくてもいいなどと言われては、シュガーでなくとも不愉快だ。
「狼退治に一票」
 ヨハンが軽く手をあげた。
「そうですね。本当に困ってる人を助けた方がいいです。狼退治できる自信はないけど」
「なんとかなるだろ。俺もそれでいいぜ」
「あたし、あのドワーフのおっちゃんに会いたくない」
「では、養鶏屋のカースンさんの仕事を請けることにしよう。レスターもそれでいいな?」
 グレゴリーの問いに、レスターは相変わらずの無言で頷いた。

<続>
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