M.A.Y. blog

札幌のTRPGサークルM.A.Y.のブログです。

おしらせ

2006年7月30日(日)コンベション開催決定!
このたびM・A・Yでは、久しぶり(10年ぶり!?)にコンベションを開催することとなりました。
当日は「ウィザードリィ」「ガンドッグ」「迷宮キングダム」ドラゴンォーリア」「スーパーロボッット大戦」などを予定していますので。どうぞお気軽にご参加下さい。


次のセッションは上記7月30日(日)となります。詳しくはこちらへ

 <原稿提供者のみなさま>リプレイ小説、アースドーンの連載が終了しました。記事を提供いただきMAY一同、この場を借りてお礼申し上げます。


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魔法の水<5>(T&Tリプレイ小説)

NBさん作

 情報収集は、時間はかからなかったが、たいした成果もなかった。狼が現れたという話は、孫じいさんの時代まで遡らなければ聞かず、樵も出会ったことがなければ、猟師も通常の獲物として捕ってきたことはないというのだ。ただ、あれだけ深い森なのだから、いてもおかしくはない、という見解ではあったが。

「狼にも縄張りがあるだろう? そいつが変動する何事かが起きて、狼がこっちに移って来たと考えるのが妥当だろうな」
「足跡は、たぶん狼よ。犬とそっくりで、かなり大きくて爪が深いわ」
 休んでいる、と明言したわりには、シュガーは調べるべきことは調べていた。
「足跡、一応おっかけてみたんですけど、森に入ったところで消えてます」
 レンジャーの心得もあるカイルが、残念そうに説明した。
「やはり夜か……」
「罠張り、始めるわよ。邪魔だから、みんなどいて」
「あ~、重かった」
 毛布を4枚と、酒と食糧を背負ったパケットが戻って来た。
「3交代だから、これで足りるだろ」
「冗談じゃないわよ。あたしに、他人が寝た毛布にくるまれっての?」
「だったら、毛布なしで寝てもいいんだぜ。あ、シュガーだけ、徹夜晩してくれるって? ひょー、ありがたいねえ」
「そんな、お肌に悪いこと、ごめんだわ」
「おい、やめないか、二人とも。シュガー、パケットが調達したものが気に入らないなら、自分で家に行って、要るものを持ってくるんだな」
「言われなくても、ここの仕事がすんだらそうするわ。そっち持って、レスター」
「おれ、夜まで昼寝するわ」
「こら、パケット」
「若者には、すこやかな眠りがたくさん必要なのさ」
 パケットは、自分が持ってきたばかりの毛布にくるまって、庭の隅の方でくるりと横になってしまった。
「しょうがないな。パケットの働きは、夜期待することにして、一応、森を調べに行くが、どうする、ヨハン」
「むろん、一緒に行くさ」
「ぼくも、行きます」
 カイルをちらりと見て、グレゴリーは数瞬思案した。
「そうだな。泉までは一緒に行こう。俺たちは、そこから、一番近い獣道をたどって、孫じいさんの代に狼が目撃されたという岩場まで行ってみるつもりだが、カイル、あんたには、水場の調査を頼みたい」
「水場っていうと、女の子たちの水汲みの辺りですか」
「ああ。あの辺から奥に、水源が連なってるだろう。その近辺に、鶏小屋の周辺と同型の足跡を探してみてくれ。もし万一足跡が見つかるようなら、水汲みの連中に警告を出さないといけない」
「わかりました」
 三人は連れだって、森へ向かった。人が歩き固めた歩きいい道をたどり、水汲みの泉に着いたところで、予定どおり二人と一人に別れた。
「一人で置いてきて大丈夫だったかな……」
 カイルの姿が森の木々の間に見えなくなると、グレゴリーが心配げにつぶやいた。魔術師であるカイルは、体術や武器戦闘が苦手である。魔法が打ち止めになったら、身を守ることすらできない。
「なにを言ってんだ。あんな近場、若い女の子でも一人で水を汲みに来るところだぜ」
「まあ……そうだな……ああ、たぶん、神経質になりすぎてるんだろう」
 二人は森の奥へ奥へと足を踏み入れた。そろそろ、人間が普段出入りする周縁部からは、離れかけている。
「この先だったな、岩場は」
「ああ、少し小高くなっているところだろ。前に来たことがある」
 彼らはしばし、無言で歩いた。
「尾けられてるぜ」
「ああ……」
 奇妙な気配が追って来ていることに、二人は気がついていた。視線に背筋がぴりぴりする。
《おまえたち……》
 「気配」が濃厚になった瞬間、それが声になって背後から降り懸かった。
《ふりむくな》
 戦士たちは足を止め、平然とした態度を保ちつつ、背後の気配をさぐった。
「何者だ」
 ヨハンが背を向けたまま尋ねる。
《おまえたちが探している者。なぜ、人間がこんなところに入って来た。帰れ》
「狼か?」
《狼、そう呼ぶのは、おまえたちの勝手だが、わしらは自分で自分たちを狼とは思っておらん》
 異様な質の声であった。生まれ落ちた状態では喋ることの出来ない者を、魔法で無理矢理喋れるようにしたような……そう、ちょうど……
(「石頭亭」のレゴー・ドムーの声のようだ)
 二人の脳裏に、ぼんやりそんな考えが浮かんだ。
 警告の声は止んだ。気配も消えた。
「どうする?」
「帰るさ」
 戦士たちは頷きあって、きびすを返した。

<続>
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