M.A.Y. blog

札幌のTRPGサークルM.A.Y.のブログです。

おしらせ

2006年7月30日(日)コンベション開催決定!
このたびM・A・Yでは、久しぶり(10年ぶり!?)にコンベションを開催することとなりました。
当日は「ウィザードリィ」「ガンドッグ」「迷宮キングダム」ドラゴンォーリア」「スーパーロボッット大戦」などを予定していますので。どうぞお気軽にご参加下さい。


次のセッションは上記7月30日(日)となります。詳しくはこちらへ

 <原稿提供者のみなさま>リプレイ小説、アースドーンの連載が終了しました。記事を提供いただきMAY一同、この場を借りてお礼申し上げます。


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魔法の水<9>(T&Tリプレイ小説)

NBさん作

「遅かったじゃないか。いい加減探しに行く相談をしてたところだぞ」
 グレゴリーの小言に迎えられたカイルは、水をレガシイに渡し、雇い主と仲間たちの前にきのこを示して、自分が見聞きして来たことを話した。とても信じ難い荒唐無稽な話であったが、幸いその場には、声だけでも「狼」と接してきたグレゴリーとヨハンがいた。

「つまり、1週間前、狼の群れがどこかから移って来た。そして、原因はわからないが、賢くなってしまった。今は、鶏など襲うのはやめにして、きのこを栽培して平和に暮らしている……と」
「まあ、もう鶏が襲われないなら、それでいいわけじゃが……」
 養鶏屋は、一番の懸念事項が解決されたので、次はきのこの調理法くらいしか、問題にしていなかった。
 きのこは、ありふれたものではないが、特に珍しいというものでもない。森の奥の方で、娘たちがしばしばとってくるものである。
「まさか、狼が変わっちまったのって、このきのこが原因なんじゃないだろうな」
 パケットが、疑わしそうにきのこをつまむ。
「いや、それはないだろう。狼が変わってしまったのが先で、きのこの栽培を始めたのはその後だ」
 ヨハンに言われても、パケットは少々薄気味悪そうである。
「誰か毒味した後じゃないと、俺、食わねー」
「頭がよくなるだけなら、かまわないのでは?」
 レスターが珍しく発言する。
「だったら、食ってみてくれよ、レスター」
「こらこら、生で食べるな」
 グレゴリーがきのこをカイルの上着ごと取り上げ、それをエイブに渡し、エイブは孫娘に料理するよう命じるべく、台所に持って行った。
「火を通すと、効果なくなるとか」
「文明化された狼も、火を使ってるのかな」
「どうだった、カイル」
「見てないよ、そんなの」
「生では食えなくっても、鶏の丸焼きはうまい、とか言い出したりしてな」
「それ、やばいわよ。焼いたらおいしいとか、変なこと教えて来なかったでしょうね、カイル」
 きのこ---特に名前はないので、オオカミ茸(だけ)と呼ぼう---は、その日のカースン家の夕食に、網焼きとなって登場した。カイルとレスターとグレゴリーとヨハンが手を出したが、特に副作用はなかったようだ。

 夕食の後、カイルは泊まり込みのことを両親に伝えに、仲間たちの了解を得て一度家に帰った。彼だけが、今日一日、その時間がなかったのだ。
 急ぎ足で町の広場を横切って行くと、隣接した丘の上で、何やら人だかりがしている。
「何かあったんですか」
「レゴー・ドムーがね、変なんだ」
「すいません、ちょっと見せて下さい」
 人垣をかきわけて前に出ると、「石頭亭」の主人のウッド・ゴーレムが、奇妙に手足をねじくれさせたまま、地面にうつぶして動かない姿が目に入った。樹上から落ちたのだろう。そのそばでは猿のマンキーが、きいきい騒いでは手を揉み絞り、きゃあきゃあと叫んでは、足を踏みならしている。
「どいてくれ」
「アインゼンステイン師だ」
 ドスの聞いた声に、人々はざわざわと道を開けた。
「やれやれ、とうとう寿命がきたか」
 ドワーフの魔術師は、レゴー・ドムーの後頭部にはまっていた水晶の玉をはずし、ぽい、と放り出した。そういえば、半球部分がゴーレムの木目の肌から露出して、魔法の光を放っていたような記憶がある。だが、今は、ただの古ぼけた水晶玉になってしまっていた。
「これ、要らないんなら、もらっちゃっていいですか」
 カイルは素早く駆け寄って、水晶玉を拾い上げた。エネルギーがなくなっても、本質的には、「貸兵所」の情報球と同じ質の水晶玉である。新米のカイルには貴重品であった。
「ああ、かまわんよ。まったく、マッツーはいったいどこで何をしておるやら」
 喜々として水晶玉をしまいかけたカイルは、アインゼンステインの言葉を聞きとがめた。
「マッツーなら、ぼく、会いましたけど」
「本当か、どこでだ!」
 驚くほどアインゼンステインは顕著に反応を示したが、すぐに落ち着きを取り戻し、答えようとしたカイルを軽く手で制した。
「ここではなんだな。「石頭亭」に行こう」
 カイルの手を借りて、レゴー・ドムーの重い躯を、大木の根方に座らせるような格好に据えると、アインゼンステインはマンキーに縄梯子を降ろすよう命じた。
「ああ、皆の衆。どうということもないんだ。しばらく酒場は休業だ。帰ってくれ」
 魔術師が解決に乗りだしたのであるし、これ以上おもしろいこともなさそうなので、見物人は一人また一人と引き上げていった。
 それを待つこともなく、アインゼンステインはカイルを誘って、縄梯子を登っていった。
 
<続>
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