M.A.Y. blog

札幌のTRPGサークルM.A.Y.のブログです。

おしらせ

2006年7月30日(日)コンベション開催決定!
このたびM・A・Yでは、久しぶり(10年ぶり!?)にコンベションを開催することとなりました。
当日は「ウィザードリィ」「ガンドッグ」「迷宮キングダム」ドラゴンォーリア」「スーパーロボッット大戦」などを予定していますので。どうぞお気軽にご参加下さい。


次のセッションは上記7月30日(日)となります。詳しくはこちらへ

 <原稿提供者のみなさま>リプレイ小説、アースドーンの連載が終了しました。記事を提供いただきMAY一同、この場を借りてお礼申し上げます。


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魔法の水<12>(T&Tリプレイ小説)最終回!

NBさん作

《申し訳ないが、君たち。この戸を開けて欲しい》
 その声が聞こえたのは、ちょうどカイルとヨハンが組んでいる時だった。
(狼たちが、また来たのだろうか)
 だが、その声はどうやら、鶏小屋の中からするようだ。
(鶏……小屋? 鶏……?)
「しまった!」

カイルの顔から血の気が引き、眠気が一気に吹き飛んだ。今の今まで忘れていたが、鶏たちもカイルが運んで来た「グレイスターの泉」の水を飲んだのではなかったか?
《ああ~~、君たち、聞こえなかっただろうか。この戸を開くことを、我々は要求しているのだが》
 何事にも動じないヨハンが、落ちついて応じるのが聞こえる。
「あんたたち、誰だ」
《見てのとおりの、鶏だ。我々は、ここでの待遇に不満を覚えるものである。よって、ここを出て行く権利を有することを確認し、もって実行するものである》「まあ、ちょっと待てや」
 ヨハンはカイルをつついて、みんなを起こして来い、と合図した。カイルは言われた仕事に飛びつくようにとりかかった。ヨハンの話は続いている。
「なるほど。おまえたちには、いろいろ不満もあったかもしれないが、これまで育ててくれたオヤジさんに、一言くらい挨拶してくのが礼儀ってもんだろうが。今、オヤジさんを起こしてくるから、そのくらいの時間は待ってもいいだろ」
 鶏は、感銘を受けた様子であった。
《これは、失敬した。まったくもって、君の言うとおりだ。あやうく、我々は、礼儀知らずになるところであった》
 目を覚ましたレスターが、無言で、養鶏屋の親父を呼びに、母屋へ行った。
 狼事件について一応の説明は受けているエイブは、ともかく納得してはくれた。だが、頭で事情を理解するのと、相手の行動を容認するのは別物である。養鶏屋は悲壮な面もちで、鶏に相対した。
「おまえたち、ここを出て行くというのか?」
《これは、ご主人。我々は、これまで非常に劣悪な生活環境に置かれていたと言わざるをえない。だが、これまで育ててくれたことに対しては、多大な恩義を感じているゆえ、お礼は落ちつき先が決まった上で、後日改めてということで》
「ばかなこと言うな。これまで無事に生きてこれたのは、親父さんの柵の中にいたからじゃないか」
「飛ぶこともできねえくせに。どうやって、身を守る気なんだよ」
《飛ぶ件については、後に厳しい鍛錬を仲間内に課し、必ずや有益な成果が上がるものと信じるものである》
「森になんか行ったら、肉食獣にすぐ捕まって食べられてしまうよ。考え直した方がいいよ」
《ご心配いただいて恐縮である。しかし、我々の運命は、我々の手で定めたいと思う。よって、これにて失礼する》
 あらゆる説得も、少し的外れな理路整然たる論理の前には無力であった。
 人間たちがなすすべもなく見守る中、鶏たちは足並み揃えて、しかし鳥目のために多少よろよろしながら、夜の森の闇の中へと立ち去っていったのだった。

(終)
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